エディ・ジョーダンが設立したシルバーストーンを拠点とするチームは2008年現在、フォース・インディアがオーナーシップを取っている。
2005年シーズン前、ミッドランド・グループがジョーダン・グランプリを買収。2006年から新生ミッドランドF1レーシングが、新カラーリングとロシアチームのライセンスを引っ提げてF1参戦することになった。
アレックス・シュナイダー率いるミッドランド・グループは鉄鋼、交通機関、建築、農業など幅広い事業展開で名声を上げており、自社ブランドをプロモーションするためにF1への投資と参戦を決断。
マネージングディレクターのコリン・コレスがチームをけん引し、ジェームス・キーがテクニカルディレクターに就任。ドライバーにはクリスチャン・アルバースとティアゴ・モンテイロを起用したMF1レーシングは、トヨタエンジンを載せてシーズンに挑んだ。
限られた資源の中、チームにとって苦闘の1年となった2006年シーズン。アルバースとモンテイロの2人はモナコのように時折、互角の力を証明したが、あまりに同等のパフォーマンスを披露しすぎた。ポイント獲得を目標とすることはなかったが、ライバルのトロ・ロッソと SUPER AGURIに道筋を示したかったはずだ。
開催以来、初の雨天レースとなったハンガリーGPでは、モンテイロが9位、アルバースが10位とチーム最高順位でフィニッシュ。この時すでに、チームはオランダのスポーツカーメーカーであるスパイカーと、チーム売却に関する交渉を行っている。
シーズン終盤のイタリアGPで、スパイカーがチームを買収したと発表、アレックス・シュナイダーの短いF1参戦の幕が閉じた。
2007年に向けて新生スパイカーF1となったチームは、エンジンサプライヤーとしてフェラーリと契約を結び、ジョーダン、ルノー、トヨタを渡り歩いたマイク・ガスコインを最高技術責任者として迎え、ドライバーにはアルバースとエイドリアン・スーティルを起用している。
しかし、シーズン開幕早々のモナコGPで、スパイカーがF1から撤退するとのうわさが浮上。現代においてF1チームを運営するには、小さな自動車メーカーにとって大きな負担となったようだ。しかしながら、チームはシーズンを通して進歩を遂げ、雨の日本GPで初ポイントを獲得している。
シーズン中盤にはチームメイトのルーキードライバー、スーティルとの戦いに苦悩したアルバースが更迭。ヨーロッパGPではマルクス・ビンケルホックがスーティルのパートナーを務めた。
そのヨーロッパGPでビンケルホックとチームはフォーメーションラップ後、かけに出る。悪天候が予想されていたこともあり、ピットに戻ってウエットタイヤに履き替えたのだ。それが功を奏し、雨が降り出した後にあわててピットに向かう他のドライバーを尻目に、15秒のギャップを持ってラップリーダーとなった。リスタート後にはトップチームらに抜かれ、最終的にリタイアを喫したものの、ガスコインとビンケルホックにとっては理論的な大成功と言えるだろう。
ハンガリーGPからはSUPER AGURIの元レースドライバー、山本左近がチームに加入。シーズン残りのレースで印象的なパフォーマンスを披露した。
しかしながら、2008年シーズンに向けて、チームは再びすべてを変えることとなる。ビジェイ・マルヤとミシェル・モルが『Orange India Holdings(オレンジ・インディア・ホールディングス)』を立ち上げ、チームを買収したのだ。マルヤは大幅な予算増額を約束し、レースドライバーにはスパイカー時代から続投のスーティルに加え、ベテランドライバーのジャンカルロ・フィジケラを迎えた。
新たなオーナーシップの下、チームがどれだけの進歩を遂げられるのか、多くの注目が集まっている。