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トヨタ、新車TF108を発表
「究極の目標は表彰台の中央に立つこと」
10/01/08 20:22


Photo F1-Live.com

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トヨタの新車TF108

TF108はパナソニック・トヨタ・レーシングの一年の努力の集大成であり、様々の部分で進化を遂げている。困難を伴った2007年シーズンから重要な教訓を得て、FIA F1世界選手権での7年目のシーズンを迎えるチームの期待を担うTF108にその成果が反映されている。

トヨタのチャレンジ・スピリットと高い目標を達成しようとする精神がTF108の進化に大きく寄与している。主な変更箇所はホイールベースの延長、空力性能の向上、サスペンションの改良や新しいギアボックスである。風洞実験やシミュレーションでは、TF108が確実に進化していることが示され、これにより、チームはレースで勝つこと、世界選手権争いに加わるという長期的な目標に近づくと期待している。

TMG会長兼チーム代表である山科忠は「もちろん我々の究極の目標は表彰台の中央に立つことだ。我々は勝利することを目指してF1に参戦しており、近々達成したいと思っている。我々の2008年の明確な目標は、結果を大きく改善することだ。なぜなら昨年のパフォーマンスに満足していないからだ。我々は本当に競争力のあるF1カーを手に入れられると思っている。そうすれば、ドライバーは常にポイント圏内でフィニッシュし、表彰台を狙えるはずだ」と語る。

改善とチャレンジ・スピリットを推進する“トヨタ・ウェイ”を適用し、チームはTF108のコンセプトを完成させ、その革新的な考え方を実現するために、精力的に働き続けた。チーム代表の山科忠は続けてこう言う。

「ファクトリーでは全員がモチベーションを高め、カイゼン、即ち継続的な改良を目指して可能な限りの努力をし続けている」

「チームワークは非常に優れており、すべての部門間のコミュニケーションも非常に良いことが、TF108の開発に貢献した。全員が一丸になって努力をしており、私はとても満足している。ここには本当のチーム精神が存在する」

「このチームは高い可能性を持っている。適材適所に人材と資源が配置されており、見通しは明るいと思っている」


2002年にF1デビューして以来、パナソニック・トヨタ・レーシングは強くなり、経験から多くを学んだ。新しいチームとしてF1カーのシャシーおよびエンジンの全てを一つ屋根の下で作る挑戦は、かなり大変なことには違いはないが、ケルンの技術センターにいる全員は成功を手に入れることを今か今かと心待ちにしている。そして、大きな歩幅で、究極のゴールへと向かっている。

TMG社長ジョン・ハウエットは、次のようにコメントした。

「2008年は手応えがある。それは疑う余地はない。たゆまぬ努力は常に続けられている。TF108の開発はTF107がサーキットデビューして間もなく始められ、開発は妥協を許さずに進められて来た。F1の厳しい競争に立ち向かうために要になったのが、どの主要な部分がパフォーマンス向上に貢献するかを探し当てて、そこにより多くの資源を投入することであった。明らかに、このF1カーは、劇的に、そして継続的に進化している。しかし、競争相手のF1カーも同様である。つまり他と比べてどのくらい進化したかが重要になってくる。競争相手より一生懸命、そして賢く働かなければならない」

「TF108はチームがたゆみなく改善を追及してきた結果と、またレギュレーションの変更を反映し、見た目からも内容的にも大きく異なっている」


F1技術は常に進化している。そのため、チームのデザイナーはその進化に対応し、TF108に目に見える変更を加えた。そのひとつが、前後車軸間の距離であるホイールベースを延長したことがあげられる。

シャシー部門シニアゼネラルマネジャーのパスカル・バセロンはこう説明する。

「ホイールベースを延長した主な理由は安定性を確保するためである。しかし、それと同時に、空力開発者にはより大きな開発の余地を与えることができ、空力的な性能向上の可能性にも期待している」

TF108はホイールベースが延長された上に、特徴的な新しい空力コンセプトや進化したサスペンション構造を有する。

「車両の空力コンセプトは変わった」とパスカル・バセロンは付け加えた。

「TF107はTF106の進化だったが、今回の新しいパッケージは、近年のトヨタF1カーとは異なるものとなった。TF108の第一の空力デザインコンセプトは、F1カー全体を適正化にする方向に向けられた。メカニカル的には非常に強い基盤が出来ていたので、いくつかの細かい改善を施すことに専念した」

パスカル・バセロンとチームは、TF108開発にあたり、“トヨタ・ウェイ”の重要な要素である、“現地現物”に立ち戻り、TF107の特徴を分析し、改善する手段を模索した。

「2007年にはTF107の総合的な性能では目標の成果を挙げることができなかったので、当然弱点があった。TF108が目指したのは空力的な効率とドライバビリティの良さである。2008年はより幅の広い可能性を与えてくれる車がほしい」とパスカル・バセロンは語る。

改良はシャシー開発に留まらない。TF108は新しいギアボックスと、RVX-08用の新しい電子制御システム(ECU)を有する。2008年は、すべてのチームは同じスタンダードECUを使用しなければならず、トラクションコントロールやエンジンブレーキなどの電子サポートシステムは廃止される。スタンダードECUへの変更は大きなチャレンジとなり、エンジン部門シニアゼネラルマネジャーのルカ・マルモリーニは「F1エンジン、いや、今や全ての車のエンジンの機械的な部分にいたるまで電子制御されているので、この変更は非常に大きな変更だった」と説明する。

「F1カーのように高い回転のエンジンは、制御システムの変更により動的な面で大きく影響される。開発の見地からもこの変更に合わせることは大きな投資となる」

さらに、エンジンの開発は凍結され、エンジン信頼性確保のための、小さな変更以外許されない。しかし、ルカ・マルモリーニとチームの開発努力がそれで少なくなったわけではない。開発の焦点が変わっただけである。つまり、エンジンがどのように使われているかを確認し、開発が許される部位のたゆみない性能向上とともに、このパッケージから究極的なパフォーマンスを引き出すことに集中した。

「我々が行った作業は性能やラップタイムの向上に貢献するが、改良の幅の自由度が少ないのでそもそも大きな変更は出来ない」とルカ・マルモリーニは語る。

「非常に規制された中での作業だったが、いくつかの興味深い開発も行え、2008年にはその成果が見られると思う」

新しいTF108の発表は最初の一歩である。パナソニック・トヨタ・レーシングは高い目標を掲げており、最終的な空力パッケージが使われる3月16日、オーストラリアでのシーズン開幕戦まで、またそれ以降も集中的な開発が続く。

チームは、更なる挑戦に立ち向かう準備ができている。パスカル・バセロンは、「皆がこの段階に到達するために非常に一生懸命働いて来たが、まだまだ完成ではない。これからの開発やセットアップの方向性を定めるために、サーキット上での挙動を把握することに専念する。シーズンが始まる前までにTF108から最大限の力を引き出すためにやらなければならないことがたくさんあるが、我々は努力をおしまない」と話した。

開発作業は、スペイン・ヘレス・サーキットで行われる最初のテストの翌日、1月13日に、同じくヘレス・サーキットでTF108のシェイクダウンを行う予定であり、パナソニック・トヨタ・レーシングは2008シーズンがこれまでで、最良の結果を残せるシーズンになることを望んでおり、シーズン開始までに5回のテストを行う。

(トヨタ自動車 プレスリリースより)

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